2017年12月のカルガリー不動産市場は全ての住宅タイプにおいて販売(需要)が改善し2か月連続で長期的な平均に達したものの、同時に新規売り出し物件(供給)も典型的な12月のレベルに増えたため、結果として市全体のベンチマークプライスは5か月連続で下がりました。
戸建て市場は2017年上半期は販売が好調で価格上昇となりましたが、価格の上昇は売り出す好機と判断され売り物件が増えたことにより上昇が抑えられることとなりました。結果として2017年通年の戸建てベンチマークプライスは$504,867となり、前年比で0.63%の上昇に落ち着きました。
タウンハウスや2世帯住宅スタイルの物件も年初から第三四半期まで同様に価格上昇がみられましたが、第四四半期には増加する売り物件の影響もあり、2017年通年のベンチマークプライスは$332,325となり、前年比ではマイナス0.13%の微減に落ちつくこととなりました。
アパートメントスタイルの集合住宅に関しては、引き続く供給過多が新築・中古市場共に重しとなり前年比で4%の下落となり、2015年からのリセッションからは12%の下落となっています。
多くの経済指標が改善する中で、2017年カルガリー不動産市場は第四四半期を強い販売の増加で終えましたが、同時に景気の回復を待ちわびていた売り物件が増加する両側面を持つ年となりました。