2017年カルガリー不動産市場 – 市場動向シミュレーションと考察

長引くオイル不況もここにきて僅かながらにカルガリーの失業率が10%の大台を下回るニュースを聞くにいたりました。経済全般の回復にはまだまだ長いスローな回復過程があることと思いますが、年明けからのカルガリー不動産市場・戸建て物件部門に関しては特定の価格帯や地域等を慎重に見極める必要があるものの改善が見られます。

2017年度の不動産戸建て市場は年初から夏場にかけて需給バランスの逆転が起こり、主要価格・主要エリアの物件を筆頭に価格面で改善が期待されるものとみられます。

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2017年1月 カルガリー不動産市況

カルガリー不動産協会によると一月のカルガリー不動産市場は4か月連続で在庫が減少し月末在庫が4,112戸、前年同月比で18パーセントの減少となりました。

CREBチーフエコノミストAnn-Marie Lurieは在庫の減少により需給バランスに改善がみられるものの、忘れてはいけないこととして比較対象としている昨年度の不動産市況は過去の最も低調であった年の一つであり、ここ数か月の大きな改善への変化にかかわらず本格的な改善はまだまだ時間のかかるスローなプロセスになるとコメントを残しています。

全販売戸数では前年同月比24パーセント増、しかしながら10年平均値比ではまだ21パーセント及ばず、あくまでも前年比でのことです。

不動産スタイル別では戸建て物件が好調で需給バランスの整った市場の目安である在庫対販売比率が3.2か月分となっています。

カルガリー不動産市場全体のベンチマークプライスは$437,400で前月比0.16パーセント減、前年同月比では2.82パーセント減。直近の高値であった2014年との比較では戸建て物件で4.9パーセント減、アパートメントスタイルのコンドミニアムでは11.5パーセント減となっています。